2026/07/06 11:23
インディアンジュエリーを代表するネックレスといえば、スカッシュブロッサム。花の蕾のような飾りが連なり、中央に三日月形のペンダントが下がる。あの形には、海を越えた長い旅の話が隠れています。
花の飾りは英語で「カボチャの花(squash blossom)」と呼ばれますが、起源はスペイン経由で伝わったザクロの花のモチーフだったとする説が有力です。中央の三日月形の飾りは「ナジャ(naja)」。こちらはムーア人が馬具に付けた魔除けにまで遡るとされ、スペイン人の馬具を経てナバホの手に渡りました。北アフリカからイベリア半島、そしてアメリカ南西部へ。ひとつのモチーフが数百年という時間といくつもの文化を渡り歩いて、いまジュエリーとして手元にある。そう思うと、ちょっとくらっとしませんか。
意味については諸説ありますが、豊穣や守りの象徴として身に着けられてきたとされます。確かなのは、ナバホの銀細工師たちがこの形を自分たちのものにし、世代を越えて磨き続けてきたということです。
当店には、Dennis Hoganによる現代的なスカッシュブロッサムがあります。伝統的な豪華さを削ぎ落とし、蕾の形だけを静かに残した一点。伝統の形を知ってから見ると、削ぎ落とされたものの大きさが分かるはずです。
▼当店のスカッシュブロッサム
